ぬくもり。
ほんとうの豊かさ。
自然の美しさ。
温泉に3回も入り、つるつるで大満足。楽しいツインズトリップ。私たちはなぜか二人でいるととても運がいい。最強のコンビなのだ。(そりゃそうだ)
順調に今日の宿に到着。トラディショナルな和室にふたりで最高潮に盛り上がる。もちろん回りは年配のお姉さま方にファミリー。あきらかに浮いてます、あたしたち。
でも受付の人もとても親切で、感じが良かった。名前も覚えてくれていたし。夜ごはんは外で食べますので時間にタクシーをお願いします、といったら私の持っていた地図で一緒に確認してくれた。「ああ、近いね」なんて笑顔で話をする。あっ、門限は12時です、とのこと。なるほど、12時までやっている店があるのか・・・(驚愕)。この会話、安らぐぞ。
ル・さんざぷりゅに到着すると、かわいいバブーシュ(スリッパ)にちょこん、とカイロがはいっていた。あったかい。こちらの夜はぐんと冷えますからね。私たちの後ろにはパチパチと素敵な薪ストーブがあるのだ。
テーブルコーディネートも知的で飾りすぎず、シンプルすぎずいい感じ。全部で10人まで、という規模も潔くて、格好いい。
今日は私たち以外にはもう一組。素敵なご夫婦とかわいい娘さん家族。全部で5人。贅沢な空間。丁寧に接客をしてくださるサービスの奥様とシャイなシェフはとても素敵で、いいひとオーラがでていた。
なんだかいいね、とふたりで食事をしながら幾度となく繰り返した言葉。クオリティオブライフ。ここには形式だけのお金のやりとりではなくて、心があった。相手のことを大切に思う心。まっすぐにおいしいものを求めるこころ。嘘がないと感じた。真摯で控えめなまっすぐさ。心地よい時間とお料理。
本当の豊かさがある、と思った。
お食事が一通り済んだ後、常連だというもう一組のご夫婦がぬわんと「サッシカイア2001」をシェフと共にご一緒しませんか、と誘ってくださった。というわけで、ちゃっかりご馳走になりながら話に花が咲いた。
近くにある別荘のお話、シェフのお話、人との出会いの話、どれもお料理に負けないくらい素敵で共感する。とても嬉しい出来事。こういう人との出逢いも旅には欠かせない。
どう考えてもすごいレベルのお料理で、東京でも十分にお店ができるし、たぶんそのことをシェフは分かっている。だけどシェフが望むのはそういったものじゃない。季節の旬の安全でおいしいものを使って、料理をつくる。それが本来の人間の生きるべき姿だと。それが自分達のしたいことです、と。住む家があって、毎日採れる野菜があれば生きていくのに困らないから、と笑顔で語るその言葉に私たちは感動し、そして大切にしたいと思う。取材は一切受けず、口コミだけでやって行きたいんですという言葉に東京で暮らす自分には到底見つけることのできない深さと潔さを感じた。
好きだなぁ、大切にしたいなぁと思うレストランを見つけた。
できれば春夏秋冬、ぜんぶのシーズンを味わいたいと願う。