この日が来なければいいのに、ともう何度想ったことだろう。
でも一方でこの日をもう随分と長い間、待ち望んでいた気がする。
はじめてこの店を訪れてから、10数年が過ぎて、その間に
世界中のレストランへ行ったけれど、結局ここを越える店は出て来ませんでした。
昨夜、四ツ谷すし匠中澤さんの最後の夜に。
わたしはこの店ではお鮨と純粋に対峙したかったので、
写真を撮ることはほとんどなかったのだけれど、
昨夜は最後ということで特別に少しだけ写真を撮らせていただきました。
店のドアを開けると四ツ谷すし匠を愛してやまない常連さんたちの顔も。
久しぶりにお目にかかれた方もたくさんいて、嬉しい。
まるで芸術品のようなお鮨たちは、いつみても美しくて
そしてびっくりするくらい、おいしい。
おいしさについては、名だたる食通の方々が、そして
たくさんの常連さんたちがすでに語りつくしているので
わたしが伝えられることはなにもありませんが。
素晴らしくおいしいものの前では余計な修飾語は必要ないように思います。
ただただ、おいしい。
来年春から、中澤さんはハワイへ。
そして新しい挑戦が始まります。
毎月訪れることは出来なくなってしまうけれど、この芸術的かつ
おいしいお鮨を世界中の人が味わえるようになるのはとてもすばらしいこと。
まさに世界の宝といえるシェフです。
そして1月から新しい「四ツ谷すし匠」を率いるのは、青山の進吾さん。
人柄もそして腕も本当にすばらしい、進吾さんが四ツ谷に戻ってきます。
わたしはこれからも四ツ谷に、そしてハワイを訪れてお鮨を堪能し続けます。
記念すべき最後の夜に、永遠のマイベストレストラン&シェフの
お鮨を味わったことを忘れることなどできないでしょう。
そして今までの感謝をこめて。
本当にありがとうございました。