はっとしてグゥ~と鳴る、おいしい話:東京ミッドタウン スターバックス リザーブBar

特別な体験がしたい、おいしいものと出会いたい、そう思うひとは多いと思う。子供のころはすべてが新しく、驚きの連続で毎日が初体験の連続だったけれど、おとなになると毎日がはじめましての連続というのは難しい。だからおとなになったら、1度でも多くの「はじめまして」だとか「初体験」を狩りにいかないといけない。子供のころのように受身でいたら、新しいものとの出会いはどんどん少なくなってしまうから。

回数が少なくなる分、おとなになってからの「うわぁ」だとか「おおおっ」だとか「ハッ」みたいな驚きはとても上質で濃いものになっていく。素敵なものとの出逢いを積み重ねてからの感動はやはりとても愉しい。

新しいものとの出会いのときに素晴らしいガイド役がいればよりいっそう嬉しい。優しい言葉でわかりやすく説明を聞くことができれば、はじめましての出会いのときにより深く理解できるから。少しでも深く理解することができれば、それは「うわぁ」だとか「おおおっ」だとか「ハッ」という上質な驚きを得られやすくなる。

ただ美味しいかどうか、だけではなくて体験が注目されているのもきっと同じ理由だと思う。味や盛り付けサービスだけでなく、歴史やストーリーを通してわたしたちは総合的にそれが素晴らしいものかどうかを判断している。ひとによって点数の配分は違うかもしれないけれど、わたしたちは無意識にその感覚をつかって判断を繰り返す。

食べるということは生きることに一番近い原始的な行動だからこそ、こうしたことを一番体感しやすいことのひとつだと思う。

最近、リニューアルされたばかりのスターバックスへ行った。その店舗は特別な体験ができるように設計されていて、なかなか面白かった。はっとしてグゥ~と鳴る、おいしい話を思いついたのも、この店と出会ったからだった。そこには選りすぐりのコーヒーマスターたち、別名ブラックエプロンの店員さんが常駐していて、自分だけの1杯をみつけるためのガイドをしてくれる。

もちろん、普通のスターバックスでもたくさんのカスタマイズができる。けれどここはそれ以上の選択肢がある。まずは希少なコーヒー豆を選び、淹れ方を選び、温冷も指定できる。そして何よりもとびきりおいしいコーヒーを飲むことができる。知り尽くしていたはずのスターバックスでまさかこんな新しい驚きが体験できるなんて。

しかも、豆についての詳しい説明が書かれたカードとその日調合された担当者のサインの入ったコーヒーのレシピまでついてくる。いつもの倍の料金を支払っても、全然高いとは思わなかった。これはもちろん味もそうだけれど、その特別な体験に対する価値でもあると思う。

おとなになってもなお、新しい味や初体験は心がウキウキとする。もちろん失敗もするだろうけど、思わず擬音語を発してしまうような出逢いを探し続けたい。

そんなわけで不定期に食のコラム「はっとしてグゥ~と鳴る、おいしい話」をスタートしてみることにしました。なにかステキなものを見つけたら、続きが読めるはず。それでは、またお逢いしましょう。

東京ミッドタウン
スターバックス リザーブBar
東京都 港区 赤坂9-7-2 東京ミッドタウンB0103
03-5413-6531
07:00~23:00(金土のみ~24:00)

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