CH.Dauphiné Rondillon

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シャトー・ラトゥール・マルティヤックの次は、貴腐ワインのワイナリーへ。
実はボルドーでは貴腐ワインを作れる場所は限られているのです。

ワタクシはてっきり、ソーテルヌしかないのかなー、と思っていたのですが
(ついでに言うと、ソーテルヌ=貴腐ワインだとすら思ってました)

ソーテルヌは地方の名前で、有名なワインとしてはディケム(Château d’Yquem)があります。

今回お邪魔したDauphiné Rondillon、ドーフィネはルピアックという
ソーテルヌと川を挟んだ真上に位置する地区です。

あの神の雫にも登場したスイートワインで、日本でも人気だとか。

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ボルドーでは比較的多い家族経営で、先祖代々この場所でワインを作っています。
ちなみに違う畑もいくつも持っているそうで、貴腐ワインだけでなく、赤も白もあります。

貴腐ワインは、通常のワインと比べて大変手間のかかるワインで
葡萄を手摘みするのも熟成具合を見て3回ほど分ける必要があったり

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ドーフィネの畑の葡萄は樹齢100年ほどの古い木だったりして
とてもいい葡萄が実るのだそうです。

たしかにほかの畑の葡萄の木と比べて、かなり年月を経過した
乾いた感じのする木は迫力満点。

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貴腐ワインができるのは奇跡だと思うの、と経営者のサンドリーヌさん。

それもそのはず、貴腐菌が発生する地域が限られている上に毎年うまくいくとは限らない。
貴腐ワインが作れない年というのもあって、まさに奇跡の積み重ねでワインが完成するのだと
思うとワインをいただくときにはその奇跡を味わっているのだ、と感じますね。

ちなみに貴腐菌は、9月から10月にかけて朝7時から8時くらいまで
ブドウ畑が霧でいっぱいになり、前が見えないくらいになることでつくとのこと。
それでぶどうが甘くなり、また日差しと湿度の関係で違う菌になるため、場所によって
味わいが異なる貴腐ワインになるのだとか。

ちょうど葡萄が熟成するタイミングで霧が発生して、貴腐菌がついて葡萄が甘くなり
貴腐ワインをつくることができるなんて、たしかに奇跡だわ、と思ったのでした。

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貴腐ワインはほかのワインと比べて熟成に向いているので
50年前のワインでもおいしく飲めるのだとか。

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通常葡萄は上から2番目くらいになると摘まれて、ワインの仕込みに使われますが
貴腐ワインはさらに木の上で熟成させて、下の段の絵になるまで摘まれることは
ないそうです。

よって、貴腐菌がうまく発生しない場合には貴腐ワインがつくれないことも。
そして貴腐ワインが造れないからといって白ワインを作ることはできないのです。

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ちなみに偶然10日ほど前に神の雫の原作者がこのワイナリーを
訪れたそうで、漫画にサインが残されていました。

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というわけで、特別に1999年の貴腐ワインを味わいながら
日本のわさび豆とあわせていただいてみたり、 大の日本好きだという
サンドリーヌさんと日本の話で盛り上がったりしました。

この日はサンドリーヌさんとともにこちらのシャトーでランチをさせて
いただいたので、その様子もあわせて後ほどレポートしますね。
お楽しみに。

Château Dauphiné Rondillon
(AC Loupiac)
33410 LOUPIAC
+33 (0)5 5662 6175

BORDEAUX
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