リスボンから車(バス)で約1時間の距離にあるのが、世界遺産である「オビドス」。その昔、王家の避暑地として重用されていたという。
オビドスは城を中心に家々が建ち並び、さらにその周りを高い壁でぐるりと取り囲む、いわゆる城塞都市として有名な場所。というのもこの地域は水(湖)や塩がとれる恵まれた土地だったため、当時としては非常に生活しやすい条件がそろっていた。そのため、常にさまざまな勢力に狙われた土地でもあった。
もともとこの土地はアラブ人が長い間支配していたものの、どうしてもここが欲しかった初代ポルトガル王が奪い取った拠点都市。当時の王妃がいたくこの村を気に入ったことから「王妃の村」と呼ばれ、王が変わる度に教会を建ててその権力を示したため城砦内には12もの教会がある。
そして特に有名な聖マリア教会は12世紀に建てられ16世紀に再建されており、ルネッサンス時代の墓や聖カタリーナの祭壇画、バロック様式のアズレージョ等時代を超えて残った教会ならではのMIX感を含め、見どころも多い。
当時の住人は約1500人、現在は約100名の住人と考えると12もの教会は信じられないほど多い。
門をくぐって町の中に入ってみると、たくさんの店がずらりと並びさまざまなポルトガル土産が買えるようになっている。コルクやワインの栓、カラフルな食器や地元でとれた野菜まである。
私が興味を惹かれたのは、たくさんの花が美しく咲き誇っていることと、意外にも車が多いこと。こんなに狭い道に、古い町並みに現代的なたくさんの車があることを不思議に思う。
たしかに石畳のデコボコとした坂道をバゲージを引いて歩き回るのはかなり体力を消耗しそうで、ここで生きていくためにはやっぱり車が必要ということなんだろう。
店としての機能だけでなく、そこにちゃんと住む人がいるということを実感したのだった。
朝早くからたくさんの大型バスでこの地に降り立つ観光客が多いのは、やはりリスボンから日帰りできる距離で旧イスラム街の城塞都市が満喫できるから。小さな町の中には古くからの建物がほぼそのまま残されており、白い壁にイエローやブルーのラインがとても美しい。
このイエローやブルーのラインには実は意味があって、ブルーは貴族の色、黄色は平民の色。この色によって税率も違っていたという。 また昔の塗料には鉱物が含まれていたため、抗菌の作用もあったのだとか。
オビドスに来たらチョコレートの盃にいれたサクランボのお酒、通称「ジンジャー」を試してみるべし、ということでわたしも挑戦してみた。ウイスキーボンボンみたいな感じでチョコレートとお酒がよくあう。ポルトガルのひとは本当に甘いものが好きだなぁ。
今回の滞在中は残念ながら天気が晴れ間が見えなかったので、ぜひ天気の日にまた再びオビドスを訪れたい。さらに美しい町並みの写真が撮れるはず。
またホテルやAirbnbなどでこの町にステイすることもできるそうなので、オビドスを独り占めしたい人はこちらに宿泊してみるのもいいかも。
オビドス・ツーリストインフォメーション(英語)
+351-262-959-231
オビドス近郊の町で美味なるローカルランチを
オビドスの観光を終えて、車で10-15分の場所にあるUsseiraという町にある「Restaurante Poço Dos Sabores」へ。素朴な内装と家庭的なサービスで人気のレストランでランチタイム。
この店のシグネチャーとして人気の「ワイルドライス」はパエリアのようなお米を使った魚介の炊き込みご飯。結構なポーションで提供されるのだけれど、魚介の出汁が濃くて、意外にもするりと入ってしまう。
ポルトガルはフルーツや野菜も豊富なので、食事は基本的に華やかでバランスがいいのがうれしい。やはりちょっぴり塩強めの味付けで白ワインが進む。
食事の最後はデザートで〆るのが定番で、スイーツもがつんと甘いものが多いのでエスプレッソとあわせて楽しむ。私がオーダーしたレアチーズケーキ(写真右奥)はさっぱりとしていてとても美味しかった。
オドビスを訪れたらまた行ってしまいそうな、家庭的で美味なるローカルレストラン。みなさまもぜひ。
Restaurante Poço Dos Sabores
R. Principal 85 B, 2510-772 Usseira
+351 262 950 086
こじんまりとした都市「オビドス」での観光を終えてお次は「トマール」に向かいます。次はトマールでお会いしましょう!
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はじめてのポルトガル
001.{Portugal} はじめてのポルトガル、きほんのき
002.{Portugal} リスボンでできること
003.{Portugal} オビドスでできること
004.{Portugal} トマールでできること
005.{Portugal} コインブラでできること
006.{Portugal} Hotel Quinta das LágrimasとThe Bussaco Palace
007.{Portugal} アヴェイロでできること
008.{Portugal} ポルトでできること
009.{Portugal} ナザレでできること
010.{Portugal} マフラでできること
011.{Portugal} アルカセル・ド・サルでできること
012.{Portugal} エヴォラでできること
013.{Portugal} ヴィラ・ヴィソーザでできること
014.{Portugal} セジンブラとセトゥバルでできること
{ Special Thanks, アシアナ航空&ポルトガル政府観光局 }
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